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発想①-1

屋根形状

想像全開のお話です。この地域に適していると思いついた新たな形状。昨年末に完成した一軒で採用していただいた形状がこの地域における住宅の進化したスタイルになるのではないかと思いこれからおススメさせて頂きたいと思っております。

 

そもそもなぜこんな事を書かせて頂くかと言いますとこの分譲地を始めるキッカケになった本当に個人的に思いついた事で、この地の建築様式の決まり事の様なものを作りたい、それもどの会社でも誰でも取り入れられる内容で。損得なしでいつかこの地の建築様式の様なものになり美しい街並みをみんなでつくる礎になったらこんなに素晴らしい事はないなと。東北の震災の後だったので尚更ですが自分の身につけた事を自分の住むこの地に還す様なことが出来ないかと思ったのがそもそもの始まりです。望郷と言うと大袈裟ですがあっという間に自分の住む土地の安心安全が奪われる事を目の当たりにしそんなふうに思い至った事を今でも覚えています。と言うことで今自分の居るこの地を大切にしたい。それももっと皆んなで共有できるこの地の良いところ取り入れた住宅・建築造りをしたい。そんな誰が得するかわからいようで誰も面白がらなそうな事ですが、いつかの未来で実現したらそれはきっとこの地に暮らす全ての人にとって幸せな事なのでは無いかと真剣に思ってしまい1人ひっそりと盛り上がっていました。こんな事で分譲地の建築条件は設けられもし行政とも連携できたらと夢物語を思いつき今その機会を得て分譲地の運営に身を置くことができています。感謝。まだまだ何も成し遂げていませんので今、これからが大事なところです。

 

そんな中一つの発想としてたどり着いた屋根形状を一軒させて頂き、可能性を感じましたのでこうして発信を。いつかのこの地のスタンダードになったらこんなに幸せなことはありません。トレンドを作りたいのではなく自由に使える案、パブリックイメージの一つにでもなればとの謙虚な思いです!

 

さて、こと住宅においてこの地域は高床式でRC造と木造の混構造3階建が一つの解として普及しています。建築確認に於いても特例が設けられており特殊な住宅群が軒を連ねている地域です。すっかり見慣れて育ちましたので何の違和感もありませんし便利な部分も多いと思っています。自然積雪量が3.3m。昨今は少し目減りした様な気もしますがそれでも1日と経たず1階が全て埋もれてしまう事もあり豊かな自然を育む大切な要素とは言え、過酷さも隣り合わせなのが大好きなここ十日町です。高床式住宅の工夫はまだまだやり残しと言いますか挑戦の余白もありそうな気がしてそれはそれとして、現実的に様々な理由により2階建の住宅がとても増えています。もとい、ほぼ高床式は無くなりつつある現状です。それでも屋根雪の始末は最重要事項とも言える所でその方法で家の形状や配置、屋根形状が始めに大筋決められ家の計画が始まります。そうで無いことも勿論ありますが計画の初期重要優先事項なのは間違いありません。そんな中色々なやり方、工夫で計画させて頂く訳ですが一番多いご希望としては自然落雪です。屋根から自然に滑り落ちる屋根形状にして雪おろしをしない様にする。正確には屋根に上がらず落ちてきた雪を出来るだけ放っておいて一冬過ごしたいのが最も多く望まれます。

 

何だか長くなりましたので続きは次回!

 

100年続く工務店を目指して

SW.design yaezawa 

同じような形状が日照を頼りに

同じような向きで点在する

そんな事ができたら