民藝2
立冬が過ぎましたね。
11月にもなると冬の足音が。冬タイヤの交換、雪囲いの準備。今月末には初雪が降ってもおかしく無い季節の到来です。外寒い。ここ十日町は長野県に程近くこの季節は長野県産の林檎を目にする機会も増えます。野沢菜もたくさん目にします。美味しいものを楽しんでやってくる冬に備えたいと思います。
さて、以前もご紹介した本『民藝』ですがまたまた、たまたま見かけてしまいしかもそのタイトルが『住まいと暮らし2 茅葺き』との事。住まいと暮らしと言われてしまっては、さらに茅葺きという事で即購入しました。普段通り、過去に習うの意識です。
茅葺き屋根といえばここ十日町・津南地方いわゆる妻有(ツマリ)地方でも今だに山間に近付けば点在しているのを確認できる様式です。少々専門的な事を付け加えますとこの地方では住宅本屋に馬屋を起源とした中門造りという出っ張り部分を付け足した住宅形状となっておりそれと合わさって茅葺き屋根を見ることが出来ます。中門造にもその取り付くいちによって前中門、後中門など種類、分類分けされていてこの地方特有の形状です。それぞれに生活に応じた役割があります。屋根部分には養蚕などをする事も多かったようでその他にも生活のあらゆる事に小屋裏部分を利用したのが一昔前のこの地方の住宅事情です。面白いですよね。
いわゆる古民家という括りで扱われる事も多いのですがこの地に残るのはそういう形状の住宅が割と多いかもしれません。一つ付け加えるならば、どなたが見ても思い描く立派な古民家は実は庶民のものと言うより少し裕福な生活が出来た方に限られたものである事が多いです。立派な柱や貫と呼ばれる大きな梁、床材や建具にわたり上等なものが使用され丁寧に扱う事は勿論ですがそういった事もあり今でもしっかりとした姿を残せているのです。雪国でも豪雪地帯と名を轟かすこの地方の暮らしの工夫が住宅・敷地にたくさん見る事ができてとても面白いのでもっと詳しくご紹介したい所ですがサラリとこの辺で。
こう言うお話を学校などで教えて欲しかったです。いや、していたのでしょうか?自分の住んでいる土地の住宅の有り様は今になって尚更なのかもしれませんがとても面白いです。何の足しになるか分からない事ですがそんな事にも目を向けてお仕事させていただいております。しっかりと昔に吸収した知識を頭の隅に置きつつお楽しみの読書の時間です。
割と前に行った事のある濱田庄司記念益子参考館のお話がメインでした。器好き。濱田庄司といえば民芸運動の中心的人物でその活動のみならず自身は作家であり人間国宝です。感心した言葉もあり興味深く益子町の陶芸市の様なものにいった事を今でも覚えています。長くなったので中身の感想は次回また。
秋の夜長の読書の時間
没入感が色々忘れさせてくれる様に思います。
100年続く工務店を目指して
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カップ&ソーサー:柳宗理
カトラリー:柳宗理コーヒースプーン